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私たちの顧客の多くは私立の中学・高校である。今日もある都内の私立高校(A校)の校長から問い合わせがあった。連絡を受け、学校を訪ねたところ、A校の悩みは教員の育成、授業力の強化であった。

■提案は「授業評価」

全教員の授業力向上のためにコアネットが提案した企画は、生徒に全授業を評価してもらい、その結果を使って研修を行い、教師が自己改善するというものであった。
コアネットが支援する業務は、まず、授業評価アンケートの項目を設計するところから始まる。学校として重視するポイントが異なるため、我々コンサルタントが校長先生や教頭先生と打ち合わせを行い、作り上げていく。
アンケートの実施は教師が授業の中で行う。我々は、回収されたアンケートをデータ化し集計・分析を行う。
A校は約1,500名の生徒が在籍し、教員は100名を越える。全授業で全生徒がアンケートに答えると、アンケート回答は15,000枚以上になる。その膨大なデータを分析し、教師一人ひとりの、教科としての、そして全校的な強みと弱みを洗い出し、課題を整理するのだ。

■評価結果を使って教員研修を実施

研修風景A校では、これら分析された資料を使って教員研修を行った。研修は2種類。1つは教員一人ひとりが評価結果をきちんと把握し、自らの強みと弱みを正しく認識し、改善項目を自分で作っていく研修である。この研修は教師が一人ひとりが自分のことに気づくというスタイルのため、講師はコーチングを専門とする方にお願いした。
我々の仕事は、学校のニーズを聞き、講師と打ち合わせをしながらプログラムを設計する全体プロデュースと、研修当日に現場に出向きプログラムのディレクションを行うことである。研修のプロデューサーとディレクターを同じ担当者が担うことが多い。
もう1つの研修は、教科としての特徴を我々から提示し、教科ごとに話し合いをしてもらい、教科の改善目標を立ててもらうプログラムである。ここでは、プロデュースだけでなく、講師も我々が務めた。
これらの研修を通じて、教師個人および教科としての目標が明確になった。そして、その後半年をかけて目標に向けて授業を実施していくことになる。

■担当者が担う責任は重い

授業評価および研修という、当社が推進するプロジェクトの中では比較的小規模のものであるが、メインの担当者は入社3年目の若手である。上司のサポートはあるものの、校長や教頭と打ち合わせを行い詳細のプロデュースをしていくのは、この担当者である。学校の教師の育成、そしてその先にある生徒たちの成長を支えているという充実感が未来への活力になる。明日もまた悩める学校の助けになる仕事をしよう!

■生徒募集コンサルティングの現場

一方、別のコンサルタントは、生徒募集に悩むB校からの依頼で、生徒募集戦略の立案と活動支援のプロジェクトを進めていた。プロジェクトは3年計画で、その1年目である。コアネットの担当は3名のチーム。まず最初に、なぜ生徒募集がうまくいかないのか、診断・分析を行った。
B校は昭和の初期に開校した伝統校である。1990年代前半頃までは生徒募集も順調であったが、90年代後半から下降ぎみである。調査・分析の結果、B校には過去にも様々な学校経営上の判断ミスなどがあったが、伝統にあぐらをかき、時代に合わせた改革を怠ってきたことが現在の不振の原因であることが分かった。
校長へこの診断結果の報告を行い、今後の進め方の企画を提案した。まず、新しい教育を考えていくための枠組みとして、「教育ビジョン」と「教育方針」を策定することから始め、その方針に沿って具体的な教育活動を改革していく進め方である。

■改革は教育にかける思いから始まる

教育ビジョン策定のために、校長や教頭など幹部教員と我々コンサルタントが同じテーブルにつくワークショップを設定した。まず、B校の建学の精神と教育理念について校長から話してもらった。聖域なき改革を目指すが、私学の場合、教育の支柱となる建学の精神だけは変えてはいけない部分である。
その上で、参加メンバー個々人の教育改革へかける思いを順番に聞いていった。理想とする生徒像はどんな人か、理想とする学校はどんな組織か、個々の思いをまず発露してもらうことで、お互いの共通認識を得た。教師は、普段、同じ職場にいても、このような話はあまりしない。改めて自分の思いを語り合える場が設定されることで、忘れかけていた教育への情熱も取り戻す。
我々コンサルタントは、必ずしも常に答えを与え続けているわけではない。実は、このように先生たちが話し合いをし、答えに近づいていくことをサポートしている場面の方が多い。
先生方の理想の共有化ができたあとは、我々が提供した市場動向のまとめや受験生のニーズなどを題材に、今求められている教育について議論し、教育ビジョンと教育方針をまとめあげていった。
我々コンサルタントは、時にはよりよい解答を与えるアドバイザーになり、時には話し合いを円滑に進めるファシリテイターになり、また時には先生方を精神的に支えるメンターにもなる。
したがって、豊富な知識や論理的思考も必要であるが、一方で相手の感情に寄り添い、精神的なサポートをできるような人間力も必要なのである。

この学校では現在、具体的な教育内容の改革を進めている。
 


 

 

       
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