職員室の先生方の机は片付かなくて当たり前。重要なものがあるから生徒の出入りは禁止・・・それが学校では当たり前だと思っていませんか。でも白梅学園清修中学校の職員室の机上には全く物がありません。そして入口の扉さえないのです(なので、名前も職員「室」ではなく、校務「センター」です)。どうしてこのようなことが可能になったのでしょうか。教頭の柴田哲彦先生、総務部長の藤敏明先生にお話をうかがいました。
校務センターは正面玄関を入ってすぐのところにあります。校舎の中心にあるアトリウム(3階まで吹き抜けたホール)に隣接し、扉が無いため(本当はガラス戸があるのですが通常は開け放し)、アトリウムから全てを見渡すことができます。
まずはなぜこのような配置になったのかを聞いてみました。
「校務センターをこの場所に置くことによって、教員が外来者の有無、校内の様子を把握しやすくなります。校舎はアトリウムを教室が囲む構成になっていますから、生徒たちにとっても先生の所在が把握しやすくなっています。扉が無いということは生徒たちから常に見られるということなので、先生たちにも良い刺激になっています。」と柴田先生。扉が無い事で、先生と生徒の距離も近くなっているのですね。
それにしてもこの状況を可能にしているのが、先生方の机の上に物が無いことです。取材をさせていただいた時は、校務センターでは3名の先生がお仕事をされていましたが、机上には作業中と思われる書類以外は何もありませんでした。この環境はどうすればつくれるのでしょうか。
その秘密は「フリーアドレス方式」です。これは企業では外出が多い営業部門のオフィスなどでよく採用されていますが、個々人に固有の席を与えず、その代わりに任意の空いている席を自由に使ってもらうという方式です。固定した自分の場所は無いわけですから、仕事が終わったら机の上に何も置けないので必然的に何もない状態になります。個人用の引き出し、ロッカーは別にあり、先生方の荷物や生徒の提出物はそこに収められているそうです。
「中学開設にともない、何人かの先生が本校に転勤してこられ、前の学校からの書類はどうしましょうかと聞かれたので、『全部捨ててください』とお話ししました」(柴田教頭先生)。
そういった学校の徹底した方針にも、「クリーンデスク」の秘密がありそうです。
また、校務センターには生徒が入っては行けない期間や時間帯などは無く、先生方は「雑務で生徒と過ごす時間を減らさない」というルールのもとに、放課後も、生徒がいる時間は生徒とのコミュニケーションを最優先するそうです。そのためにクラブ指導も外部講師に依頼するという徹底振りです。
学校の主役は生徒。だから先生は生徒とのコミュニケーションを最優先する。学校としてのコンセプトが明確に決まっているからこそ、このような大胆な構成ができるのですね。
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