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 中高生意識調査レポート  
  第5回 土曜日はどう過ごしていますか?
  
多くの問題を抱えたまま、新学習指導要領がスタート。
中高生は、「土曜日」をいかに過ごし、どう捉えているのであろうか?
今回の調査で、その実態を明らかにした。

【INDEX】
1.私立の休日の状況
2.土曜日休みと授業時間の減少
3.土曜休みの過ごし方
4.学校延長派は嬉しくない?
5.まとめ
6.データ


現在、日本は世界の先進諸国と比べ、学力水準の低下が叫ばれている。中学生・高校生という日本の未来を支える若者に対し、どのような教育を施していくべきなのか、非常に切実な問題だろう。その中で、「ゆとり教育」の総仕上げとされる新学習指導要領がスタートし、数ヶ月が経過した。「ゆとり教育」の効果がどのような形で、土曜日の過ごし方に表れているのだろうか?
今回、全国の中学生・高校生に対し、インターネットを利用したアンケート調査を実施し、「土曜日」についていくつかの質問を行った。
   
 
1.私立の休日の状況
   
  まず、「土曜日は休みですか?」という質問をした。私立中高に通う生徒だけ取り出して、回答結果を集計し、「完全週休二日制」「月一〜三回休み」「週六日制」に分類した。(図表1-1※私立校のみ)
結果としては、「完全週休二日制」が約五割弱、逆に「週六日制」は約三〜四割であった。
また、「休みの日数は去年と比べてどうなりましたか?」という質問に対しては、約三割が「増えた」と回答したが、約七割弱は「変わらない」と回答した。(図表1-2※私立校のみ)
公立の完全週休二日制に伴い、私立校でも約三割の学校が、今年度から週休二日制を取り入れていることがわかる。しかし、多くの私立の学校は特に変化しておらず、独自のカリキュラムを貫いているようだ。(※グラフ中の「私立の高校生」に関して、「減った」と約一割が回答しているが、その多くが公立中学からの進学による変化である)
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2.土曜日休みと授業時間の減少
   
  まず、「土曜日の休みが増えることは(増えたとしたら)嬉しいですか?」という質問をした。選択肢は、「非常に嬉しい〜全く嬉しくない」まで五段階。これに対しては、約七割の生徒が、「非常に嬉しい」もしくは「まあ嬉しい」と回答している。(図表2-1)
しかし、「土曜の休みが増えると、授業時間が減りますが、あなたはどう思いますか?」という質問に対しては、「授業時間が減るのはいいこと」と回答した生徒が、二割以下という結果となった。(図表2-2)
生徒は、土曜日の休みが増えることは嬉しい。しかし、授業が減ることに対しては、必ずしも肯定的ではない。特に、私学に通う生徒に関しては、「授業時間が減ることはよくないこと」が五割近くを占める。その理由として、(1)世界水準での学力低下(2)大学受験のハードルが変化しないので、結局自分(塾)で学習内容を補うことが必要。(3)私立と公立との学力格差の拡大。・・などを挙げている。
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3.土曜休みの過ごし方
   
  「休みが増えた分、何をすることが増えましたか?」という質問をした。選択肢と集計結果は、図表3の通りである。
「友達と遊びに行く」「テレビを見たりゲームをする」が、もっとも多いという結果となった。中高生の土曜日の過ごし方は、遊ぶことが中心であることが明らかになった。
また、「趣味や習い事をする」「地域活動に参加する」「親子で出かける」といった、本来土曜日を休みにすることで、機会を増やして欲しいと文科省が望んでいた項目に関しては、それほど高い数値を得られなかった。
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4.学校延長派は嬉しくない?
   
  また図表3の各選択項目を「エンジョイ派」(遊んでいる生徒)・「学校活動派」(勉強やクラブ活動を自主的にしている生徒)・「ゆとり活用派」(ゆとり時間に見合った活動をしている生徒)・その他と分類し、「土曜の休みが増えると、授業時間が減りますが、あなたはどう思いますか?」という質問とのクロス集計をとった(図表4)。
「エンジョイ派」「ゆとり活用派」の中で、土曜日休みが増えると嬉しいという回答者が七割強を占めるに対し、「学校延長派」のそれは六割程度にとどまっている。「学校延長派」は、土曜日休みは嬉しくないと回答している人が、他と比べ約1割多いためである。その理由として、授業時間の減少による平日へのしわ寄せで、授業進度が速くなっていることや課題の量が増えていることを挙げている。また、純粋に学校が好きという学校生活の楽しさを理由としている意見も見られた。
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5.まとめ
   
  多くの課題を残しつつスタートした週休二日制。しかし、私立校で週休二日制に移行した学校は、三割程度と少ない。また、土曜日休みに中高生が費やす時間の多くは、友人と遊ぶことやテレビを見たりゲームをすることが中心となっている。この現状は、文科省の週休二日制への対応が遅く、形ばかりが先行したためであろう。
「ゆとり活用派」の項目の中で、「趣味や習い事をする」・「親子で出掛ける」と二〜三割が回答しており、休日の過ごし方が徐々に多様化している面もあるが、まだまだ不十分な現状は否めない。週休二日制にし子どもに自由な時間を与えるだけで、十分な受け皿が用意されなかった結果が、今回の調査結果のような状況を招いているのだろう。
この文科省による「ゆとり教育」は、真に社会に出て活躍できる人材の育成に適した教育となっていくのかどうか、そのためにどのような環境を提供できるのかが、今後、評価の分かれ目となるであろう。

◇自由記入回答欄より
・ 週休2日制は小学校にも多大な影響を及ぼしているようです。同じ市立の小学校でも、6年生で6時間目がない学校と、3年生なのに6時間目がある学校が実際に存在します。土曜日を休みにするのはやめて、一日の授業時数を減らしてくれる事を望むばかりです。家族と過ごす時間が増えた、そんな回答をした中高生は果たして何人いたでしょうか。週休二日制は意味がないように思えて仕方ないのです。(青森県 公立高2)
・ 「ゆとり教育」とは言っても、実際は逆にゆとりが無くなっている気がする。日本人の学力低下というのが問題になっているけど、これでは低下するのも当たり前。(北海道 公立高3)
・ 小学校の時から土曜日休みでしたが、全然余裕がありません。宿題が多すぎるせいでしょうか。もう少し減らして、趣味をめいいっぱいやりたいです。(東京都 私立中2)
・ 使い方自体で、自分にとってとてもよい時間になると思う。しかし、強制的な活動に参加させるようなことだけは、無くして欲しい、自分たちのやりたい事をさせて欲しい。塾なんかに通わせる親は言語道断だと思う。(山形県 私立)
・ 週休二日制など、子供に影響する事を、大人だけが考えて決定するのはおかしい。何らかのかたちで子供の意見が反映されるような制度があれば、と思う。(東京都 公立中3)
・ 週末課題だけが増えていき、部活に時間を取られ、いつやるんだ!って思う。(長崎県 公立高2)
・ 土曜日休みなんだから、地域の活動や部活に一生懸命になるといいと思う。自分にとって、有意義な休みになれば、休みの意味がある。退屈だと思ったら、ジュニアリーダーやボーイスカウトなどの地域のクラブに入って、学校以外の友達をつくるっていうのも、いいことだと思う。(岐阜県 公立高1)
・ 「ゆとり教育」にしたいのなら、土曜日を休みにする前に、大学受験のありかたを先に改善すべき。でないと意味がない。(兵庫県 公立高3)
・ 何のために土曜日を休みにするのか分からない。もし、「ゆとり」を持つためだと答える人がいたら、今の高校生の状況を見て欲しい。一体どこに「ゆとり」が存在するんでしょうか。(愛知県 公立高2)

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6.データ
   
  ◇アンケート調査の概要
−調査内容:前述の質問内容
−調査方法:インターネットのホームページを使ったアンケート調査(択一形式、自由記入方法)。当社が運営する中高生のためのホームページ「CUBE-E.NET」の「アンケート・コーナー」というコーナーに参加した中高生が回答者
−調査対象:全国の中学生・高校生(ホームページ「CUBE-E.NET」の会員)
−調査期間:2002年5月3日〜5月23日(21日間)
−有効回答数:619人(中学生305人、高校生302人、不明12人)
 



 
   
 
 
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