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 中高生意識調査レポート  
  第1回 中高生は「制服」についてどう考えているか
  
中高生にとって「制服」は身近ではあるが、いろいろ問題を含んだ存在である。
学校生活とは切っても切れない関係にある“校則”を象徴した存在でもある。
今回は、「女子高校生の制服のスカート丈」を題材に、私立を中心とした中高生に意見を聞き、 その実態を明らかにした。


【サマリー】
○ 制服に関する校則は基本的には守るべきだと考えている。しかし、他人に迷惑をかけない範囲であれば、多少ははみ出してもいいと考えている。
○ 制服に関する校則の積極的肯定派は少ないが、学校の秩序や風紀を守るためのもの、集団生活の基本と考えている中高生もいなくはない。
○ 多くの中高生は、校則がある以上、守るべきと考えているが、校則自体の存在に疑問を投げかけている。
○ その代表的な意見としては、「その校則の存在理由がわからない」「個性をつぶしている」「自分の判断に任せるべき」というもの。
○ インターネットを使ったアンケート調査にもかかわらず、多くの中高生がこの問題について真剣に考え、問題意識の高さを感じた。
○ 印象的なのは、制服の問題に対して、「見かけばかりを気にせず、中身を磨くべき」という本質的で前向きな意見を言う中高生も存在することである。

【INDEX】
1.中高生アンケートより
2.制服に関する校則が必要なわけ
3.制服に関する校則は本当に必要か!?
4.そして本来の成長へ
5.データ


全国の中学生・高校生に対し、インターネットのホームページを使った簡易なアンケート調査の形式で意見を聞いた。通常のアンケートではなく、あるケースを設定し、仮定の高校生が相談を持ち掛けている形式で質問しているため、調査結果は、計数データとしての価値はそれほど大きくないが、ホンネを聞けているという意味で、フリーアンサーに書かれた内容が興味深い。
   
 
1.中高生アンケートより
   
  アンケート結果からは、「制服に関する校則は基本的には守るべきだと考えているが、 他人に迷惑をかけない範囲であれば、多少ははみ出してもいいと考えている」という回答が半数を占めた。中高生が校則を絶対視して完全に守るという姿は想像できないため、ある意味では思ったよりも真面目に捉えているものだなと感じた。 対象が主に、首都圏の私立中学・高校に通う生徒であるため、 全国的な平均像よりは真面目な生徒が多いということは言えるが、 サンプルは少ないものの公立中学・高校に通う生徒のデータもあり、 それと比較しても回答傾向には差がないことから、必ずしも特殊な回答結果ではないと考えている。

◇設問
「私の学校にはスカートは膝上5センチという規則があるんだけど、 私は膝上10センチくらいにしていたの。そしたら、いきなり先生に呼び出されて 校則違反だって叱られたの。私はこのくらいのことなら決まりを破ってもいいと思うけど。みんなはどう思う? 男子も意見を聞かせてね。(東京都・私立女子高1年・女子)」

◇回答項目
1) 校則で決まっているなら絶対に守らなければダメ。校則は学校生活の秩序を保つためのもので守るべきだから。
2) 絶対に守らなければいけないとは思わないけど、校則なので従うしかないよね。
3) 基本的に校則なら守るべきだと思う。でも、あまりにも短ければ注意されても仕方ないけど、別に人に迷惑かけてないし、数センチくらいならいいんじゃない?
4) 膝上10センチが校則に反するなら、膝下10センチの人はいいのかナ。きっと許されるんだよね。そう思うと、長さの校則なんてあったらおかしいと思う。
5) たばこなんかの問題と違って法律に触れてるわけじゃないし、スカートをはいてさえいれば、長さなんて関係ない。それで注意されるなんて校則自体がナンセンス。

◇回答結果
1)2.6%
2)14.3%
3)50.0%
4)22.7%
5)14.4%

◇回答を我々なりに分類すると以下のようになる。
1)積極肯定派……理由も理解した上で、校則を積極的に肯定するタイプ
2)消極肯定派……決められていることだからしょうがないという消極的に肯定するタイプ
3)現実思考派……校則の存在を否定するよりは、現実的に行動するタイプ
4)問題提起派……校則の内容に関し、納得いく理由がほしいタイプ
5)否定派……校則そのものに対しても否定をしているタイプ

コメントを寄せてくれた生徒の中にも、自分もしくは周りの生徒が制服を短くして着用している生徒が多い。実際には、ここでケースを設定したほど校則違反に関する取り締まりは厳しくないようである。「学校出てから短くする」「先生の前では下げる」といった要領の良さは、今時の中高生には珍しくないようである。
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2.制服に関する校則が必要なわけ
   
  積極的肯定派はごく少数である。しかし、中には「校則とは学校の秩序を守るためのもの。一回破られるともう学校はどうしようもなくなる」というきちんとした意見を書く中学生もおり、生徒たちは全面的に校則に反対しているとも言えないようである。
一方、消極的肯定は6人に1人ぐらい存在する。あえて“消極的”と言ったが、必ずしも、冷めた目で見ているというわけではない。3番に回答した生徒の中にもいるが、「自分で選んだ学校だから校則は守るべき」という自己責任を主張する声もある(これは私学に通う生徒が多いせいもあるが)。校則そのものに積極的意味は見出さないが、厳然として存在する制度だから守るべきという規律重視派といっても間違いではなさそうである。
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3.制服に関する校則は本当に必要か!?
   
 

◇その校則の存在理由が不明
「何のために校則という名の下で生徒を拘束するのかがわからない」「決めてるんだったらどういう理由でっていうのを学校はちゃんと 明確にしてほしい」という意見に代表されるように、その校則の存在理由が曖昧であることを指摘する声は多い。先生も風紀を維持しようと思うばかりに、無意味な校則を生徒に押し付けていることもあるのではないか。中高生という多感な時期であるからこそ、もう一度根本的に校則について考えてみるのもいいのではないかと思う。

◇校則は個性をつぶす?
「別にいいじゃん、人それぞれの個性だしさ」「個性がなんだかんだって言うけど結局はみんな一緒っていうのを望んでる」という意見があった。校則の中でも、制服に関しては、特に女子生徒にとっては、もっとも興味がある“ファッション”に関係しているため、個性を主張する声が多かった。われわれ大人から見ると制服はファッションではないが、ほぼ毎日それを着て、友だちに会っている生徒たちから見れば、立派な個性を主張できるファッションの一部になっている。学校は学校、ファッションはファッションと割り切れるほど成熟していない年齢だということもあって、少しでも流行を追いたい気持ちはわからなくはない。先生方も校則を守らせようと思うのであれば、まず中高生の気持ちをよく理解してからでないとうまくいかないのかもしれない。

◇自分の判断に任せるべきか?

「自分に責任がもてるならいいんじゃない」「要は自分でしっかり管理できるかってことにつながるんじゃないかな」といった自己判断に任せるべきだという意見はかなり多かった。
校則を否定するわけではないが、高校を卒業して社会に出たら、これほど厳しい規則はないわけで、単に規則で縛っているだけでは、社会に出てから大変なことになってしまう。学校教育としては、きちんと自己管理できる力を養うべきではないかと思う。具体的には、校則は最低限のものを設定し、あとは生徒と先生との間で話し合うということにはできないだろうか。もちろん、学校によって、元々の生徒の自己管理能力に差があるので、一概には言えないが、“とにかく守れ”という先生側の態度は、生徒との溝を深めていく大きな要因になってしまうと思われる。
回答者の言葉にも「何故、学校の先生達は私達を校則で縛るのでしょうか?校則で縛っているだけじゃ、何の解決にもならないと思います。もっと生徒の意見を取り入れた方が良いと思います」というものがあった。何でも生徒の言う通りにしろ、というのではない。罰則に依存した縛りから、自己管理に移行できるよう、生徒の意見にも耳を傾けるべきではないかと思う。

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4.そして、本来の成長へ
   
  制服問題で悩む女子生徒に対して、男子生徒たちはこうコメントを書いている。「別に格好なんて関係ない!!なかみだ!!」「見かけばかりを気にせずに自分の中身を磨いてください」。まさにこの生徒たちが言うように、本質的には制服のスカート丈が長いか短いかという問題はどうでもいいことである。要は人間として成長し、内面から出る美しさに磨きをかければいいことである。あまり細かいことに規律をつくりすぎて、生徒も先生も無駄な労力を使っているのではないだろうか。生徒が本来の成長ができるように、今後もこのような問題も真剣に考えていく必要があるだろう。
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5.データ
  ◇アンケート調査の概要
−調査内容:前述の質問内容
−調査方法:インターネットのホームページを使ったアンケート調査 当社が運営する中高生のためのホームページ「CUBE-E.NET」の「あなたならどう思う」というコーナーに参加した中高生が回答者
−調査対象:全国の中学生・高校生(ホームページ「CUBE-E.NET」の会員)
−調査期間:平成12年9月13日〜9月22日(10日間)
−有効回答数:194人(中学生128人、高校生63人、どちらか不明3人)
   
 
1)中学生・高校生別回答

 
2)男子・女子別回答

 
3)公立・私立別回答

 
4)地域別回答

   
   
 
 
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